▼目次
1. 小児矯正の後戻りとは？起こる原因と仕組み
2. 小児矯正での後戻りを防ぐリテーナーの役割
3. 小児矯正で後戻りを防ぐリテーナーの装着時間の目安
4. 愛知県岡崎市の歯医者 岡崎プレシオ歯科・矯正歯科の小児矯正治療
小児矯正は、成長期の子どもに合わせて歯並びや顎の発育を整える治療法として広く行われています。しかし、せっかく整えた歯並びも、治療後に元の位置へ戻ってしまう「後戻り」が起こることがあります。こうした後戻りを防ぐためには、リテーナーと呼ばれる保定装置の使用が必要です。
今回は、小児矯正後の後戻りの原因や仕組み、リテーナーの役割や装着期間の目安について、愛知県岡崎市の歯医者 岡崎プレシオ歯科・矯正歯科が解説します。
1. 小児矯正の後戻りとは？起こる原因と仕組み
小児矯正で整えた歯並びが、治療終了後に元の状態に戻ってしまうことを「後戻り」といいます。これは身体の自然な反応であり、誰にでも起こり得る現象です。以下では、後戻りの主な原因を紹介します。
①成長途中の骨や歯ぐきの変化
子どもの骨や歯ぐきは柔らかく変化しやすいため、治療で動かした歯が元の位置に戻ろうとする力が働きやすくなります。特に、顎の成長がまだ安定していない場合は注意が必要です。
②舌や唇などのクセ（口腔習癖）
舌で歯を押す、唇をかむ、口呼吸などのクセがあると、歯に継続的な力が加わり、歯が動いてしまうことがあります。クセの改善も後戻り予防には重要な要素です。
③噛み合わせの変化
成長にともなって噛み合わせのバランスが変わることがあります。この変化によって、歯の位置にも影響が出て後戻りが生じる場合があります。
④リテーナーの使用不足
矯正治療終了後にリテーナーを十分な時間装着しなかった場合、歯が移動しやすくなり後戻りの原因となることがあります。毎日の装着習慣が後戻り防止には重要です。
後戻りは決して珍しいことではありませんが、適切な保定と生活習慣の見直しによって、予防できることが多くあります。
2. 小児矯正での後戻りを防ぐリテーナーの役割
矯正治療後の歯並びを安定させるために使用されるのがリテーナー（保定装置）です。小児矯正では特に重要な役割を果たします。以下では、リテーナーの役割と目的を整理します。
①動かした歯の位置を定着させる
矯正治療によって移動した歯は、骨や歯ぐきの中でまだ不安定な状態にあります。リテーナーを使ってその位置を保持し、周囲組織が安定するのを待ちます。
➁顎の成長に合わせた調整
成長中の子どもは顎の形が変化するため、それに応じて歯並びにも影響が出ることがあります。リテーナーは、この変化に対して歯の位置を保つ補助としても役立ちます。
③口腔習癖による影響の軽減
舌や唇などの癖によってかかる歯への圧力を、リテーナーが緩和する役割を果たすこともあります。特に夜間に装着することで、無意識のクセから歯を守ります。
④長期的な歯並びの安定化
矯正後すぐの歯は動きやすいですが、リテーナーを継続して使用することで、少しずつ歯や骨が新しい位置に慣れ、長期的な安定が期待できます。
リテーナーは矯正の「仕上げ」とも言える大切な工程であり、後戻りを防ぐためには欠かせない存在です。
3. 小児矯正で後戻りを防ぐリテーナーの装着時間の目安
リテーナーの使用時間や期間は、治療内容や成長の進行度によって異なりますが、一定の目安があります。以下では、リテーナーの一般的な装着時間や期間の目安について紹介します。
①初期は1日中の装着が基本
矯正終了後すぐは、歯が動きやすく後戻りのリスクが高いため、基本的には食事や歯磨きの時以外は終日装着します。歯の位置が安定するまでが重要な時期です。
➁数か月後から夜間装着へ移行
初期の数か月〜半年ほど経過し、歯がある程度安定してくると、就寝時のみの装着に切り替えられることが多いです。ただし、このタイミングは歯科医師の判断が必要です。
➂装着期間の目安は2〜3年
リテーナーの装着期間は、小児矯正の場合でもおおむね2〜3年が一つの目安とされています。特に顎の成長が続いている時期は、長めの使用が推奨されます。
④成長段階によってはさらに長期化も
子どもの成長は個人差が大きいため、歯や顎の安定が遅い場合には、5年以上にわたって就寝時に使用を続けることもあります。
⑤歯並びの変化を定期的にチェック
リテーナー装着中は、定期的に歯医者で歯並びや装置の状態を確認します。異常が見つかった場合は早期に対応できるため、通院も欠かせません。
リテーナーの装着は矯正治療の一部と考え、長期的に歯並びを守る意識で取り組むことが大切です。
4. 愛知県岡崎市の歯医者 岡崎プレシオ歯科・矯正歯科の小児矯正治療
愛知県岡崎市の歯医者 岡崎プレシオ歯科・矯正歯科の小児矯正治療では、お子さんの成長に合わせて「なるべく歯を抜かずに整える」ことを大切にしています。早い段階から予防的に取り組むことで、将来の負担を減らし、健やかな成長をサポートいたします。
《小児矯正の特徴1》二段階で土台から整える矯正治療
小児矯正は、第一期治療（5〜11歳頃）と第二期治療（12歳以降）の二段階に分けて行います。第一期では歯列の幅や顎の成長を整え、永久歯が正しく生えるための土台づくりを行います。そのうえで、必要なお子さんには第二期治療で永久歯をきれいに並べ、美しい歯並びと正しい噛み合わせへと仕上げます。
《小児矯正の特徴2》お子さんにやさしい矯正装置の活用
当院では、お子さんの負担を軽減するためにプレオルソ（咬合誘導装置）やインビザラインファーストといったマウスピース型装置を導入しています。取り外しが可能で痛みや違和感を抑えられ、透明で目立ちにくい点も大きな特徴です。さらに精密で快適な歯型採取を実現するため、光学3Dスキャナー「iTero」を使用しています。
《小児矯正の特徴3》将来を見据えた総合的なサポート
第一期治療で口腔環境を整えることで、将来の抜歯リスクや本格治療の負担軽減を目指します。必要に応じて部分ワイヤーやインビザラインファーストのフェーズ2を組み合わせるなど、成長段階に合わせた柔軟な治療プランをご提案いたします。お子さん本人と保護者の方が納得して治療を進められるよう、丁寧な説明を心がけています。
岡崎プレシオ歯科・矯正歯科の小児矯正治療は、早期からの予防的なアプローチと成長に合わせた二段階の治療で、お子さんの将来を見据えた健全な歯並びを育てていきます。
抜歯のリスクを抑え、ご納得して通える矯正治療をお探しの方は、ぜひご相談ください。
まとめ
小児矯正後の後戻りは、リテーナーを正しく使用し、生活習慣を整えることが必要です。リテーナーは歯並びを安定させる重要な役割を果たすため、装着期間や時間を守ることが大切です。また、クセの改善や定期的な歯医者でのチェックも歯並び維持に欠かせません。子どもの成長に合わせて矯正治療をよりよい治療結果につなげるためには、治療終了後の過ごし方がポイントになります。
小児矯正の後戻りについてお悩みの方は、愛知県岡崎市の歯医者 岡崎プレシオ歯科・矯正歯科までお問い合わせください。
監修：岡崎プレシオ歯科・矯正歯科 院長 平田貴大
《略歴》
2011年 愛知学院大学歯学部 卒業
2012年 愛知学院大学歯学部附属病院臨床研修
2013年 愛知学院大学歯学部附属病院臨床研修 修了
2015年 岡崎市内大手医療法人 勤務
2016年 岡崎市内大手医療法人 院長就任
2022年 岡崎プレシオ歯科・矯正歯科 開院
《資格・所属学会》
インビザライン認定ドクター
インコグニート舌側矯正認定ドクター
日本成人矯正歯科学会
国際口腔インプラント学会
日本歯科審美学会（JAED）
日本口腔ケア学会（JSOC）
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会
岡崎市歯科医師会
